3×3.EXE女子MVPラダー — 第1ラウンド(全8ラウンド)

はじめに

宇都宮の春の空気を切り裂くように、3×3.EXE PREMIERウィメンズ2026シーズンが幕を開けた。12チーム・4グループで争われた初日のグループステージ、そして翌日の準決勝・決勝——全力を注いだ2日間の末に王座を手にしたのは、UENOHARA SUNRISE.EXEだった。開幕ラウンドで輝きを放った10人の選手たちを、プレーの積み重ねから紐解いていく。

第1位 吉武 忍(UENOHARA SUNRISE.EXE)

吉武 忍という選手を語るうえで、まず注目すべきはそのゲームへの入り方だ。FLOWLISH GUNMA.EXE戦、試合開始からわずか34秒——吉武はすでにコートを支配していた。序盤から独壇場のパフォーマンスでチームを引き離し、後半に相手が追い上げても冷静に応じ続け、試合を完全にコントロールした姿はエースの風格そのものだった。続くSHINJUKU GIVERS.EXE戦でも確実に役割を果たし、チームをグループ首位へ導いた。

しかし吉武の本当の価値が証明されたのはDay 2だった。準決勝・ST-KASUMI.EXE戦では終始主導権を離さず、決勝のTOKYO VERDY.EXE戦でも要所でシュートを沈め続けた。この2日間を通じて、試合の温度が上がれば上がるほど確実にスコアを重ねていく——その事実が、今ラウンド最大の個人パフォーマンスとして吉武 忍の名前を頂点に置く理由である。

第2位 奥 伊吹(TOKYO VERDY.EXE)

TOKYO VERDY.EXEの決勝進出を語るとき、奥 伊吹の名前は避けて通れない。GIFU VALKYRIES.EXE戦では序盤に先制を許した苦しい展開から、奥が連続得点でチームを逆転へと引っ張った。続くECHAKE-NA NOTO.EXE戦では後半に一気にギアを上げ、相手に追いつく隙すら与えない圧倒的な加点でチームの快勝を決定づけた。2試合にわたってVERDYの攻撃の起点となり続けたことは、グループ通過の最大の要因だったといえる。

Day 2の準決勝、SHINSHU SAKU REGION.EXEとの対戦で奥は今ラウンドのベストパフォーマンスを披露した。前半から試合のテンポを掌握し、相手の反撃をことごとく押し返すシュートを沈め続けた。決勝ではUENOHARA SUNRISE.EXEの守備にやや封じられた場面もあったが、それはこのラウンドのチャンピオンチームの守備が持つ質の高さを示すものでもある。4試合を通じた奥 伊吹の爆発力は、今シーズンのリーグ屈指のスコアラーとしての片鱗を見せたラウンドだった。

第3位 遠藤 桐(UENOHARA SUNRISE.EXE)

吉武 忍が縦横無尽に動き回るUENOHARA SUNRISE.EXEにあって、遠藤 桐は一発の重さで異彩を放つ。2Pシュートをためらいなく選択するその姿勢は、グループステージのSHINJUKU GIVERS.EXE戦で最初に顕在化した。序盤から2Pシュートを次々と決め、前半のうちにチームを圧倒的なリードへ誘導してみせた。得意の距離からシュートを放つタイミングと確度は、3×3という舞台で最も脅威的な武器のひとつになり得る。

だが遠藤の真骨頂が刻まれたのは、最終日の決勝コートだった。TOKYO VERDY.EXEとの決勝戦、後半に打ち込んだ連続2Pシュートはこの試合の勝負を事実上決定づけた。グループ戦の数字が際立つ吉武とは異なり、遠藤は最もプレッシャーのかかる試合で最高のパフォーマンスを発揮した。吉武・奥に続く今ラウンド3位の評価は、その決勝でのパフォーマンスが大きく後押しした。


第4位 伊森 可琳(TOKYO VERDY.EXE

TOKYO VERDY.EXEが決勝まで勝ち進めた理由のひとつは、奥 伊吹だけに頼らない攻撃の多層性にある。その筆頭が伊森 可琳だ。ECHAKE-NA NOTO.EXE戦では試合開始から積極的に得点し、後半も手を緩めずVERDYの大差勝利を作り上げた。準決勝でも5得点を挙げ、決勝でも3得点と、Day 2の2試合すべてで確実にスコアを刻んだ。華やかさより確実性——伊森の安定した得点力はチームの深みを象徴している。


第5位 大橋 佳奈子(ST-KASUMI.EXE)

ST-KASUMI.EXEの準決勝進出の原動力は大橋 佳奈子のバスケットボールだった。ATHLETE X KANSAI.EXE戦ではFTから2Pシュートまで多彩な得点パターンで相手を圧倒し、チームの21-8圧勝を主導した。準決勝のUENOHARA SUNRISE.EXE戦では後半に2Pシュートを連続で沈め、一時は流れを引き寄せかけた。最終的に13-9で敗れたが、このラウンドの優勝チームと互角以上の局面を作り出せたことは、大橋の個人的な価値の高さを示している。


第6位 坪内 瑠愛(TOKYO VERDY.EXE

3×3では得点が特定の選手に偏りがちになる。そのなかで坪内 瑠愛が見せた安定感は際立っていた。グループ戦の2試合から準決勝・決勝まで——4試合すべてで得点を積み上げたその一貫性は、このラウンドで最も信頼できるパフォーマンスのひとつといえる。爆発的な個人スコアの試合はなくとも、どんな展開でも確実に役割を果たすスコアラーとしての坪内の存在は、VERDYの決勝進出においてかけがえのないものだった。


第7位 藤崎 由香(ATHLETE X KANSAI.EXE

チームがDay 2に進出できなかったなかで、これだけの存在感を示した選手はそう多くない。SANJO BEATERS.EXEとの激闘では、前半から2Pシュートを量産してチームを牽引し、後半に逆転を許してからも2Pで再逆転を果たすなど、最後まで諦めない姿勢で21-20という紙一重の勝負を演じた。藤崎 由香ひとりが持つ攻撃力は、今後ATHLETE X KANSAIの順位を左右するカギを握っている。


第8位 桐原 唯花(SHINSHU SAKU REGION.EXE

SHINSHU SAKU REGION.EXEの得点源が神矢 美月と吉武 忍だけではないことを示したのが桐原 唯花だ。グループ開幕戦のNAGOYA DERRAZE.EXE戦では1P・FT・2Pをバランスよく組み合わせた力強いパフォーマンスでチームの圧勝に貢献。TAITO OWLS.EXE戦では得点こそ控えめだったが、準決勝のTOKYO VERDY.EXE戦では後半に粘りの連続得点でVERDYを3点差まで追い詰めた。複数の試合で存在感を発揮できるスコアラーとしての幅広さが、上位陣との差をこれから縮めていく鍵になるだろう。


第9位 神矢 美月(SHINSHU SAKU REGION.EXE

神矢 美月のラウンドは試合を追うごとに輝きを増した。初戦こそ控えめなスタートだったが、TAITO OWLS.EXEとの接戦ではチームの大黒柱として奮戦し、2Pシュートを含む鋭い攻撃でSHINSHUをグループ首位通過へと導いた。準決勝では封じられた場面もあったが、前半途中に2Pで1点差に詰め寄る場面は今ラウンド屈指のビッグショットだった。重要な試合ほど力を発揮するタイプの選手は、長いシーズンで真価を問われることになる。


第10位 髙橋 芙由子(FLOWLISH GUNMA.EXE

FLOWLISH GUNMA.EXEのグループ突破に最も貢献したのは間違いなく髙橋 芙由子だった。SHINJUKU GIVERS.EXE戦では2Pシュートを軸に多彩な得点で試合を支配し、チームの21-13快勝を牽引した。わずか2試合の出場でもこのラダーに名を刻めるだけの個人パフォーマンスを残したことは、チームがDay 2に進出できなかった悔しさを来ラウンドへのモチベーションに変えるに十分な評価となるだろう。


まとめ

開幕ラウンドの主役はUENOHARA SUNRISE.EXEだった。吉武 忍と遠藤 桐が個人・チームの両面で存在感を示し、優勝という結果に説得力を与えた。しかしTOKYO VERDY.EXEも奥 伊吹・伊森 可琳・坪内 瑠愛という複数の脅威を持つチームとして決勝まで勝ち上がり、今シーズンの台風の目であることを証明した。ラダーはリセットされ、第2ラウンドの幕が開く——誰が頂点に立つか、勝負はまだこれからだ。


Results

3x3EXE.com/Premier -Japan Women’s Round 1 Day 1

3x3EXE.com/Premier -Japan Women’s Round 1 Day 2

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